産業用ロボットにはさまざまなタイプがあり、代表的なのが「垂直多関節ロボット」「スカラ(水平多関節)ロボット」「パラレルリンクロボット」「直交ロボット」の4種類です。
産業用ロボットは本体であるアーム(マニピュレーター)、制御ボックス、ティーチングペンダントの3つで構成されるのが基本です。制御ボックスには電源やサーボコントローラー、サーボアンプ、周辺機器用の接続端子などが収められています。ティーチングペンダントとは、ロボットの操作やプログラミングに使う手持ちの操作盤のことです。
ロボットハンドなど、アーム先端に取り付けるエンドエフェクターと呼ばれるユニットは別売りです。市販品もありますが、ロボットで扱う対象物に合わせてシステムインテグレーター(SIer)が製作することが多いです。
垂直多関節ロボット
垂直多関節ロボットには人間で言う肩や肘、手首のような関節があり、人の腕と同様に複雑な動きが可能です。人の腕は7軸の自由度を持つと言われます。垂直多関節ロボットは6軸可動のものが多いですが、4、5軸や7軸のものもあります。
「産業用ロボット」と言った場合、多くの人がまずイメージするのはこのタイプです。ロボットの用途として大きな比率を占める溶接や塗装にもこのタイプが使われます。汎用性が高いため、物流拠点や部品加工工場などさまざまな現場で活用されています。
軸数が多いと動きの幅が広がり、腕を折り曲げれば狭い場所でも効果的に使えますが、複雑になる分使いこなすのが難しくなります。
スカラロボット
スカラロボットは、水平方向の2つの回転軸と、垂直方向の1つの直線軸で構成されるロボットです。この3軸に加えて手首にも水平の回転軸を持たせた、4軸の製品が最も一般的です。物をつかみ上げる場合、水平方向の軸回転の組み合わせでハンドを対象物の真上まで動かし、垂直の直線軸でハンドを近づけます。
複雑な動作ができる垂直多関節ロボットと違って真上からの作業しかできませんが、水平方向への柔軟性と垂直方向への剛性(変形のしにくさ)を両立できるため、部品を押し込んで組み付ける組み立て作業に適しています。名称のスカラ(SCARA=selective compliance assembly robot armの頭文字。日本語では選択的柔軟性組み立てロボットアーム)という呼び方も、こうした特性に由来します。
価格は垂直多関節ロボットと比べ安価で、1970年代後半に山梨大学の牧野洋教授(当時)を中心に開発されました。
パラレルリンクロボット
パラレルリンクロボットは、2本セットのアーム3対(あるいは4対)で1つの先端を支持するタイプのロボットです。先端にはワークを吸い付けて搬送するための吸着ユニットなどが取り付けられます。細く軽量なアームでも十分な剛性を確保できるため、非常に素早い動作が可能です。ベルトコンベヤーの上などに取り付けられ、流れてくる製品を高速でピックアップして搬送できます。
直交ロボット
直交ロボットは、直角に組み合わせた直線軸からなるロボットです。直動案内機器とボールねじなどからなる1軸動作のユニットを組み合わせて構築します。1軸(単軸)、2軸、3軸、4軸、6軸と、用途に応じて軸数を増やせます。複雑な動作はできませんが、シンプルで安価なロボットです。
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